友達以上恋人未満
時折どうしても思ってしまうのです。
お互い独身だった
友達以上恋人未満だったあの頃
彼に好きってどうして言えなかったのかと...
主人に出会う何年も前に知りあっていたのに、
たった一度、そういうことだってあったのに...
私たちは結婚は出来なかったのだろうかと。
諦めの早い女でした。
今も...ですが、
よく言えば潔くもあるけれど努力もせず簡単に諦めてしまった。
住む世界が違いましたし、
私の実家はあの頃酷く荒れていましたし、、
まさか二十年も経って突然逢いにきてくれるだなんて思いもしなかった。
まさかそれからお付き合いが始まるだなんて思いもしなかった。
お付き合いが始まったとき彼は言った。
「遠距離くらいがちょうどいい。」
たしかに、そうでした。
物理的に遠すぎる距離は、さらに私の諦めの早さを加速させました。
遠いから会えない仕方ない...
昨年秋にまた前振りもなく突然彼は私に逢いに来てくれました。
彼もずいぶん変わり、「一カ月に一度はさとに逢いたい。」と言うようになりました。
繋がっていられるだけでもちろん幸せ。
ですが、まだまだ色んなこと諦めたくないと思う気持ちもあるのです。
彼を想い、考え事ばかりしてしまう雨の夜。
なるようにしかならないのですけれどね。