三日月

昨日も一昨日も三日月がとても綺麗でした。

とても嬉しいことがあって、

お付き合いしてきて多分初めて、言ってくれたかな。

「さと、久しぶりに電話しない?

都合のいい時間を教えて。」

ですって。メールをくれました。

5月の逢瀬以来気づけば声を聞いていなくて、彼も恋しくなったのかな。

普段滅多に気持ちを言わない彼の精一杯の言葉。

凄く嬉しい。

と同時に不安になった...私の悪い癖。

何か言われるのかしら

お別れ?

もしやブログ彼に見つかったかしら

結局...取り越し苦労で全くそんなことはなく...

電話が出来たのは夕食を準備しようかという時。

自宅近くの、一人になれるお気に入りの場所から彼に電話をかけました。

照れくさそうな彼の第一声を聞いたら、頭の片隅にあった灰色の雲は吹っ飛んだ。

弾丸のように喋る彼。

とても珍しい。

心に溜めていたのね。

色々なこと聞かされて...一瞬チクッとするワードもありましたが聞き流せました。

時折スマホを持つ手を変えて、あぁ右より左の耳の方が聞きやすいなぁとか思ったりして...

小一時間ずっと北の空に浮かぶ雲の縁が夕陽でほんのり赤く染まるのを見ながら、心地良い彼の声。

このままずっと聞いていたい。

彼がこんなに朗らかに笑いながら喋るなんて、誰も知らないだろうな


突然彼がボソっと言った。

「晩御飯(家に)帰ったら作るの?」

「うん、お野菜切ってきた」

「二人分?」

「............」

料理好きな彼。

いつもなら何を作るのかメニューを聞くところなのに聞かなかった。

二人分か...

今春始まった主人と二人きりの生活。

どんなか?と、彼にいつ聞かれるのかと思っていました。

でも聞かれることがなくて、少し寂しいようなほっとするような私だったけれど、やっぱり彼は気になっていたのかな。

これが逆の立場でしたら、私は狂おしいほどの嫉妬をしてしまうと思うから...

しばらく沈黙が続いて彼が言いました。

「さとのところはまだ明るいんでしょ。」

「うん。電話切ったら写真撮って送るね。」

空を見上げたら青い空に美しい三日月が小舟のように浮かんでいました。

彼さん これからもどうぞよろしくね。